はじめてのRuby

概要

Rubyのプログラムを作って実行してみます。

プログラムとは

プログラムとは「コンピュータへの命令」を記述したものです。 別の言い方をすると「コンピュータに何をして欲しいか」が書いてあるものです。

例えばスマホには必ずついてるアラームのプログラムなら「設定した時間にアラームを鳴らして欲しい」と書いてあります。 音楽プレイヤーには「指定した音楽ファイルをスピーカーから流して欲しい」と書いてあります。

プログラミングとは

プログラムを作ることです。 言い換えると、「コンピュータにしてほしいことをコンピュータに正確に伝える」作業になります。 だいたい人間が行います。

Rubyとは

プログラムを書くための人工言語です。 人間がコミュニケーションを取るための言語ではなく、人間がコンピュータへの命令を書くために作られた言語です。

また、Rubyは「楽しくプログラミングする」ということを目的に作られています。

Rubyでのプログラミング

Rubyでのプログラミングは次のような流れになります。

  1. テキストエディタでRubyプログラムを書く
  2. プログラムをファイルに保存する
  3. 保存したプログラムを実行する

この章ではこの流れを一通りやってみます。

ディレクトリ作成

まず、プログラムを保存するためのディレクトリを作成しましょう。

1.1 環境準備で作った勉強会用のlestudyディレクトリの中に、rubyディレクトリを作成してください。

Windowsであれば

mkdir %USERPROFILE%\Documents\lestudy\ruby

Macであれば

mkdir -p ~/lestudy/ruby

で作成できます。 思い出しながらやってください。

はじめてのRuby

では準備ができたので早速Rubyプログラミングを体験してみましょう!

プログラムを書く

テキストエディタを開いて次のように入力してください。

puts "Hello, world!"

これだけでひとつのプログラムが完成しました。

putsはRubyにおけるコンピュータへの命令のひとつです。 put stringsを省略したもので、「後に続くデータ(ここでは"Hello, world!")を画面に表示しなさい」という命令です。

なのでこのプログラムは「画面に"Hello, world!"を表示する」プログラムになります。

保存する

今作ったプログラムをlestudy/rubyディレクトリにhello.rbという名前で保存してください。 Rubyプログラムの拡張子は.rbです。

実行する

保存したプログラムを実行してみましょう。

まずターミナルを開いて、lestudy/rubyディレクトリに移動します。

Windows:

cd %USERPROFILE%\Documents\lestudy\ruby

Mac:

cd ~/lestudy/ruby

Rubyを実行するときは、rubyコマンドを使用します。 rubyコマンドに実行したいファイル名を入力してエンターキーを押します。

次のコマンドを実行してみてください。

ruby hello.rb

画面に「Hello, world!」と表示されたでしょうか? されていれば成功です!

練習問題

(1) 文字列を変える

hello.rbの"Hello, world!"を色々な文字列に変えて実行してみてください。 Rubyは国際化されているため日本語も出力できます。

(プログラミングの世界ではよく「表示する」ことを「出力する」といいます)

(2) printメソッド

putsと似たような命令でprintという命令があります。 これも後に続くデータを画面に出力するプログラムです。

次のようなプログラムを実行して、putsとの違いを調べてください。

print "Hello, world!"

(3) 改行文字

putsprintの違いは「改行文字」にあります。 改行文字とは改行を表す文字のことで、「あ」や「a」のように目に見えて表示はされません。 puts命令は与えられた文字列の最後に自動で改行文字が補完されています。

プログラムで改行文字は"\n"という2文字で表すことができます(バックスラッシュ + n)。 環境によってバックスラッシュは¥(円マーク)で表示されることもあります。

以上を踏まえてみてみると、次の2つのプログラムは同じ意味だということがわかります。

putsバージョン:

puts "Hello, world!"

printバージョン:

print "Hello, world!\n"

printputsを使って、様々なパターンの改行文字を含んだ文字列を出力してください。

例:

print "Hello,\nworld!"
print "H\ne\nl\nl\no\n,\nw\no\nr\nl\nd\n!\n"
puts "\n\n\n\n\nHello,\n\n\n\n\nWorld!\n\n\n\n\n"

(4) 自己紹介プログラム

introduce.rbというファイル名で、自分の名前や趣味などを出力するプログラムを作成してください。